2SC1815の簡単な初歩や基本的な使い... | 初めての利用方法や使用方法・初心者でも簡単 使い方ラボ

2SC1815はトランジスタと言う電子部品の一つです。トランジスタは電気を動力とする製品の基盤に付いていて、電気回路を構成しています。「特定の電極に電流が流れると別の電極に電流を流す」と言う仕組みなのでスイッチなどによく使われます。パソコンや携帯電話にもたくさん使われています。数多くの種類があるトランジスタの中でも2SC1815はより高い電圧に耐えられ、流す電流の量が多いです。このトランジスタは日本国内だけでなく海外でも広く知れ渡っており、電子工業の主流として使われていましたが、2010年頃に電子製品を新規設計する際の使用が非推奨となったため、代替えのトランジスタの登場が待ち望まれていました。後にその代替え品となり得る最有力候補が作られたため、現在ではそちらのトランジスタが主流になっています。

2SC1815は電子製品の回路の部品にするのが主な利用方法です。基本的なこともさっぱり分からないと言う人は豆電球を点けるところから始めましょう。豆電球を点けるだけでも自分の作った回路が正しいのかどうかを確かめるのには十分です。点灯したら正しいと言うことになります。使い方もうっすらと理解できるでしょう。ある程度理解できたら今度はスイッチを作ってみましょう。初歩的な物で大丈夫です。できたか確認するのには先ほどの豆電球が役立ちます。スイッチが作れたら今度は電子製品同士を連動させてみましょう。マイクに向かってしゃべった声がスピーカーから聞こえるように、電子製品の連動にも使われています。このように徐々にレベルを上げていきます。

2SC1815とは低周波増幅用の小出力汎用トランジスタです。昔は2SC945というトランジスタがあって、それが初心者が使うトランジスタとしての定番でしたが、それは現在、生産終了しており、今は2SC1815という電子部品が趣味の電子工作におけるトランジスタの決定版です。趣味の電子工作関連の本を読むと、必ずと言っていいほど2SC1815が使われています。使用例が多いということは、電子工作の初心者にとって簡単に使えるということです。ネットで検索しても、その応用例とか失敗例がたくさんヒットするので、電子工作で行き詰ったときは、ネットで検索し、相談するサイトなどで有志の方に意見を聞いてみることもできます。

2SC1815は1個、10円以下で買うことができます。趣味で電子工作をしている方なら、電子部品の通販ショップなどで、まとめて買ってしまった方が面倒がないです。できたら、基板に2SC1815を取り付ける前に、定格を確認します。マルチテスターにはトランジスタの増幅率を測定できる物もあるので、出来るならば、それらを確認して、そのトランジスタが動作するかどうかを見ておいた方が良いです。また、自分の作った電子回路が動作するかどうか、シミュレーターなどで確認しておけばさらに安心です。デジタル回路なら必要ないかもしれませんが、ちょっと込み入ったアナログ回路なら事前にチェックが必要です。自分でシミュレーターの操作ができないのであれば、親切そうな電子工作のサイトを見つけて、その管理者にお願いするという方法もあります。

ピンの種別は、文字の表示面を手前にして、左からエミッタ、コレクタ、ベースとなっているので、間違えないようにします。使い方としては、ユニバーサルのプリント板に実装して、ハンダ面(配線する側)でハンダ付けしようとすると、分かりにくくなりますので、エミッタのピンに赤のマジックで印を付けておくとよいです。基本的にデジタル回路のドライブ用として使うのであれば、特に問題はないです。5ボルトのデジタル信号を抵抗を介してベースに接続して、リレーなどをオン、オフにするという回路ならば9割がた動作すると思います。アナログ信号を増幅したり電圧比較をしたり、アナログ的に使うのであれば、十分な学習が必要です。できればシミュレーターなどの操作を憶えて、事前に検討することも視野に入れた方が結果的に効率よく電子工作ができるようになります。

2SC1815を使いこなせれば、趣味の電子工作の初心者向けの電子回路は怖くなくなると思います。初歩的な電子回路は、ほとんど2SC1815を使っているからです。これはNPN型のトランジスタですが、そのコンプリメンタリのトランジスタとして2SA1015がありますので、利用方法として、そちらも検討しておけばよいです。2SC1815を多数在庫としておき、それに関する利用方法や回路情報をまとめておいて、汎用的にそのトランジスタを使うようにすれば、設計や部品調達、製作後のデバッグ時間を効率化する事ができます。東芝は2SC1815を生産終了するという話ですが、通販ショップでは代替え品を用意しているようなので、当分の間はそのトランジスタを使い続けても構わないと思います。

2SC1815は電子製品の回路を作る上で重要なパーツです。単純な仕組みですが理解しておかないといけないことは数多くあります。複雑な回路を作ろうとすると当然2SC1815の使用量も増えます。なので電流の流れる道筋を確かめておく必要があります。これをやらないと電流同士がぶつかってショートを起こしたりうまく動作しなかったりする可能性が出てきます。特にショートは事故に繋がる危険性もあるため、道筋の確認はしっかり行いましょう。流す電流の量にも気を付けないといけません。2SC1815には「電流を増幅する」と言う仕組みも持っています。たくさんの2SC1815を一直線上に並べると電流が増幅されすぎてしまい大変危険です。安全に使うために慎重になることが重要です。

2SC1815は数多くの電子製品の支えになってきました。これを扱う技術が進歩し、発展したために現代人は便利な道具が使えます。私たちは普段は意識していませんが知らず知らずのうちに大量の2SC1815にお世話になっています。普段何気なく使っている携帯電話には数千万個使われており、パソコンに至っては使われている数は数億個にも上ります。全てはそれらを正確に動作させる技術が誕生したおかげです。2SC1815自体は小さな電子部品ですがそれら一つ一つが支えとなって大きな物を動かしています。人間社会にも同じようなことが言えるのではないでしょうか。電子製品はこれから先も新しいものが生まれ、それに関する技術も日に日に進歩していくでしょう。大きな物は小さな物に支えられることによって成り立っていると言うことを忘れないようにしましょう。